コタロウパターのグリップ、太めにしたほうがいいのかな…。
パターのグリップを替えようとして、太さで迷っている方に向けて、太さの選び方と表記の見方を解説します。
店頭や通販には「太め」「M58」「58R」「1.0/2.0」が並びますが、太さを表すのは一部だけなんですよね。
太めと細めの分け方はクラブフィッターとメーカー担当者の見方で、握って選ぶことはスーパーストローク(SuperStroke)の公式FAQも勧めています。
決めきれない人には、同じ形のまま1サイズだけ変えるやり方を当サイトとして提案します。
4つの質問から、いま取り組むテーマを1つに。次の練習でやることと、練習メモを作ります。
回答をもとに練習の優先順位を整理するツールです。スイングの原因やスコア改善を保証するものではありません。練習内容はゴルハックの提案例です。
パターグリップの太さは手首かタッチかで選ぶ


パターグリップの太さは、手首の動きを抑えたいか、手の感覚でタッチを出したいかで候補が分かれます。
ただし、どれも効果を保証するものではありません。
| 悩み・打ち方 | 候補の太さ | 誰の見方か |
| 動かしたくないのに手首が動く | 今より太め | 小倉勇人氏(クラブフィッター) ブルース・ミラー氏(ゴルフプライド社) みんゴル用具班 |
|---|---|---|
| 手の感覚でタッチを出したい | 今より細め | 小倉勇人氏 ブルース・ミラー氏 みんゴル用具班(「タッチ」の語) |
| 肩も手首も使う | 真ん中のサイズ | golf.com の記事の筆者 |
手首の動きが気になる人は今より太めが候補
動かしたくないのに手首が動いてしまう人は、今より太めのグリップが候補です。
クラブフィッターの小倉勇人氏は、太いグリップの働きと弱点を次のように説明しています。
太いと、良い意味で鈍感になり、余計な動きを抑制できますが、操作感も鈍くなります。
ゴルフプライド社のブルース・ミラー氏も、2019年のgolf.comの記事で、大きいグリップは手と手首を静かにさせることが多いと話しました。
さらに、みんゴル用具班も「太いほど手首などの動きを抑える」と書いていて、3者とも向きは同じなんですよね。
太めは、余計な動きを抑える代わりに操作感が鈍くなります。手首を止めたい気持ちが強い人ほど候補になり、手の感覚を大事にしたい人には弱点のほうが目立ちます。
今のグリップがどの太さか分からない人は、今のグリップの製品名を起点に比べるのが近道です。
手首が動く原因が構えや打ち出しの向きにありそうな人は、ショートパットが外れる原因も読むと切り分けやすくなります。
タッチを出したい人は今より細めが候補
打つ瞬間の強弱を手の感覚でつけたい人、つまりタッチを出したい人は、今より細めのグリップが候補です。
反対にインパクトでタッチの強弱をつけたり、とっさのアジャストをしたいなら細いモデルがおすすめだ。
小倉氏の説明でも、細いものほど手の感覚を生かしやすく、パターも操作しやすくなります。
ミラー氏も、小さいグリップは手を働かせやすい(tend to activate the hands)と話しています。
一方で、細めにも弱点はあるんですよね。
細いと、ヘッドが過敏に動くことも。小倉氏は、細いと緻密なヘッドコントロールがしやすくなる半面、過敏にヘッドが動いてミスにつながることもあると書いています。
それから、細くすると距離感が合うようになる、とはどの出典も言っていません。
細めは、手の感覚で強弱をつけたい人が選ぶ太さと考えましょう。
肩も手首も使う人は真ん中のサイズから
肩で振るのか手首も使うのか、自分でもはっきりしない人は、真ん中のサイズから試すのが目安です。
golf.comの記事の筆者は、ストロークで主に使う筋肉ごとに、次のように助言しています。
| ストロークの主役 | 筆者の助言 |
| 肩や腕などの大きい筋肉 | 大きめのグリップ |
|---|---|
| 手首や手などの小さい筋肉 | 小さめのグリップ |
| 両方を使う | 中間のサイズ |
「手首も気になるし、タッチも出したい」という悩みで選ぶ話ではなく、どこを使って打っているかで分ける考え方です。
自分の打ち方が分からない人は、練習グリーンで数球打ちながら、肩と手首のどちらが動いているかを見てみてください。
肩で振る人は太め、パチンと打つ人は細めが目安
打ち方で見ると、肩で振り子のように振る人は太め、パチンと打つ人は細めが目安です。
ショルダーストローク(振り子のように振り幅の大きさで打つ打ち方)に太めが合う理由を、小倉氏はこう書いています。
太いほど握った時の手首の動きを抑制する効果があるので、振り子のようにふり幅の大きさで打つショルダーストロークのタイプに適しています。
反対に細めが合うのは、タップ式(手や腕の感覚を生かし、インパクトの強弱でパチンと打つ打ち方)の人です。
気をつけたいのはパンチ(インパクトが強く入ってしまう動き)の扱いです。
小倉氏は2本の記事で、太めがパンチを抑えるとも、パンチを招くとも書いています。
| 記事 | パンチと太めの関係 |
| 2023年4月10日 | パンチの動きが入る人が太めを使うと、その症状を抑えられる |
|---|---|
| 2018年11月13日 | タップ式の人が太めを使うと、パンチが入ってしまうことがある |
同じ筆者でも、打ち方によって太めが逆に働くと読めるんですよね。
2本をあわせて読むと、動かしたくないのに動いてパンチが出る人は太め、手の感覚でパチンと打ちたい人は細めが候補、と整理できます。
ただし、これは当サイトの読み方で、小倉氏がそう分けたわけではありません。
マレットは太め、ブレードは細めがフィッターの見方
ヘッドの形で見ると、マレット型は太め、ブレード型は細めが合うというのが小倉氏の見方です。
小倉氏によると、マレット型(一般に、ヘッドが大きいものをこう呼びます)はヘッドが重めに作られていることが多く、ゆったり振りやすい太めと相性がよいそうです。
操作性が高いブレードタイプなどは、細めのモデルのほうがその性能を生かしやすいです。
ブレード型は、一般にヘッドが薄いものをこう呼びます。
みんなのゴルフダイジェストのアンケートではピン型・アンサー型もブレード型に入りますが、小倉氏はピン型について話しているわけではないので、ピン型の人はフィッター1人の見方として参考にしてください。
自分のパターがどの形か分からない人は、パターの名器5本でブレード系とマレット系の代表例が見られます。
ヘッドの形と打ち方で答えがぶつかるときは、手首かタッチかを先に決めましょう。ヘッドの形より自分の悩みを先に置くというのが、当サイトの提案です。
パターグリップの太さで手首は抑えられる?まだ言い切れない


太いグリップで手首の動きが抑えられるかは、今のところ言い切れません。
メーカーの説明は設計のねらいにとどまり、少人数の研究も、読めた範囲では手首の動きを測っていないからです。
| 誰が | 何を言っているか | 裏づけ |
| 小倉勇人氏(クラブフィッター) | 太いと余計な動きを抑えられ、細いと操作しやすい | 本人の見解。数値の提示なし |
|---|---|---|
| ブルース・ミラー氏(ゴルフプライド社) | 大きいと手と手首が静かになり、小さいと手が働く | 本人の見解。データの提示なし |
| みんゴル用具班(編集部) | 太いほど手首などの動きを抑える | 編集部の説明。出典の提示なし |
| PING(米国公式) | PP58 Midsize は手首を固めるよう設計(designed to) | 設計のねらい |
| イオミック(公式) | Absolute Jumbo はグリッププレッシャーをやわらげる目的 | 期待の表現 |
| 研究2本(Wu 2013・楊 2011) | 太さでストロークの一部に差が出た例と、出なかった例 | 少人数。手首の測定なし(楊は要旨の範囲) |
メーカーの説明は設計のねらいで効果の証明ではない
太さについてメーカーが書いているのは設計のねらいや期待までで、手首が止まったと測った結果ではありません。
PINGは米国公式で、ミッドサイズのグリップを次のように説明しています。
The Midsize PP58 rubber grip is designed to keep the wrists firm and ensure a stable stroke for improved accuracy and consistency.
designed to は「〜するように設計した」という意味で、ねらいを示す言い方です。
イオミックも、スーパーラージの Absolute Jumbo Putter について次のように書いています。
やさしい握り心地は、グリッププレッシャーをやわらげることを目的とし、ゴルファーをリラックスさせる効果にも期待できます。
イオミックが書いているのは、グリッププレッシャー(握る強さ)をやわらげる「目的」と、効果に「期待できます」というところまでです。
つまり、効果があると言い切ってはいません。
メーカーの説明は、そのグリップをどう作ったかの話です。自分の手首に同じことが起きるかは、握って打ってみないと分かりません。
少人数の研究はあるが手首の動きは測っていない
太さとパットの関係を比べた研究は2本ありますが、どちらも少人数で、手首の動きの測定はありません。
| 項目 | Wu ほか 2013 | 楊珺如ほか 2011 |
| 発表先 | ISBS の学会発表 | 《體育學報》44(1) |
|---|---|---|
| 対象 | 男性10名(要旨だけ7名と書かれ、論文の中で食い違う)。平均ハンディキャップ9.5 | 大学チームの選手8名と初心者8名 |
| 比べたもの | マレット型で、グリップエンド部の幅 23.1mm と 41.4mm | 太・中・細の3種類(寸法は要旨に記載なし) |
| 結果 | 太いほうがバックスイングが短く、ダウンスイング全体の回転が減り、リズムの値が小さくなった。インパクトの速さに有意差なし | 選手は距離・方向とも有意差なし。初心者は細いほうが方向の制御がよかった |
| 手首の動き | 測っていない(センサーはシャフトに装着) | 要旨では今後の課題と記載 |
| カップインの数 | 測っていない | 距離と方向の制御を測定 |
| 読める範囲 | 全4ページ | 書誌と要旨まで |
Wu ほか2013の著者は、太いほうでストロークに差が出た理由を、結論で「手首の動きが制限されるため」と解釈しています。
ただ、手首は測っていないので、測った結果ではなく著者の読み方です。
ほかにも、読むときに気をつけたい点が3つあります。
- 被験者は、ヘッドを加速しにくい、ヘッドの感じが薄いと感じたと書かれていて、太めの弱点と重なる
- 比べたのは標準と極太の2本で、1サイズだけ太くした差ではない
- 謝辞には使ったパターのメーカー(ARESO Golf)の支援が書かれ、共著者には測定機器の開発元に所属する人がいる
楊ほか2011では、初心者は細いグリップのほうが、中くらいのグリップより方向の制御がよい結果でした。
太いグリップとの差は要旨に書かれていないので、太くすると方向が安定するという見方の裏づけにはなっていません。
楊ほか2011の全文は会員向けのデータベースにあり、ここで書けるのは要旨の範囲です。
どちらも人数が少なく、太くすれば入るとも細いほうが入るとも言い切れません。論文データベースを網羅したものではないので、今ある材料では決着していないと受け止めましょう。
パットが入らない原因を太さ以外も含めて知りたい人は、パターが入らない原因から読むと全体が見えます。
言い切れないからこそ、同じ形のまま1サイズだけ変えて、握って決めるのが無難だと当サイトは考えます。
M58の表記はパターグリップの太さじゃない


M58は、グリップの内側の穴の大きさを表す口径(内径)の表記で、太さの数字ではありません。
太さは別の項目で書かれているので、M58をそろえても太さはそろわないんですよね。
M58は内側の穴の大きさを表す口径
M58の「58」は、グリップの内側の穴の大きさ、つまり口径(コアサイズ)の0.58インチに対応する数字です。
コアサイズは、口径と同じ意味でメーカーが使う言葉です。
| メーカー | 口径の表記 |
| PING(米国公式) | .580″ Core |
|---|---|
| スーパーストローク(米国公式) | Core 0.58″ |
| イオミック | 口径 M58 |
通販の一覧では、太さの欄にM58と書かれていることがあるので、太さの数字と思ってしまいやすいんですよね。
ただし、口径が太さとまったく関係ないわけではありません。
M58>M60>M62の順で、数字が大きいほうがグリップは細くなる。
これはクラブ全般についての説明で、口径が違えば握りの太さも変わります。
一方、パターでは同じM58の中で太さが分かれているので、口径の数字だけでは太さを比べられません。
同じM58でもレギュラーからラージまである
イオミックのパター用グリップは、同じM58のままレギュラー・ミッド・ラージの3つの太さに分かれています。
| 製品 | 太さの区分 | 口径 | 重さ |
| Putter Grip Regular | レギュラー | M58 | 55±3g |
|---|---|---|---|
| Putter Grip Mid | ミッド | M58 | 65±3g |
| Putter Grip Large | ラージ | M58 | 75±3g |
| Absolute Jumbo Putter | スーパーラージ | M60 | 127±3g |
Putter Grip の3本は口径がすべてM58で、変わるのは太さの区分と重さです。
Absolute Jumbo Putter だけは口径がM60で、ほかの3本と違います。
イオミックは口径と太さを別の項目で書いているので、M58が太さの数字ではないことがよく分かります。
58RのRはバックラインなしの印
ゴルフプライドの「58R」のRは、バックラインがないことを表す印で、太さの記号ではありません。
バックラインは、グリップの内側にある小さなリブ(細長い出っ張り)のことで、握ると指の関節に盛り上がりを感じます(ゴルフプライド国内公式 Q&A)。
ゴルフプライドの2026年版カタログには、パター用グリップのページに次の脚注があります。
コアサイズ:X バックライン有 / R バックライン無
つまり58Rは、口径の58と、バックラインなしを表すRを並べた表記です。
ゴルフプライドで太さを見るときは、スモール・ミディアム・ラージなどのサイズ名を見ましょう(ゴルフプライドの表し方)。
パターグリップの太さの表し方はメーカーごとに違う


パターグリップの太さは、区分の名前で書くメーカーと、幅の数字で書くメーカーに分かれます。
| メーカー | 太さの表し方 | 外径・幅の数字 |
| イオミック | レギュラー・ミッド・ラージ・スーパーラージの区分 | 公式に記載なし |
|---|---|---|
| ゴルフプライド(RT・ZT) | スモール・ミディアム・ラージのサイズ名 | 公式に記載なし |
| スーパーストローク(米国公式) | 製品名と幅(Width)のインチ表記 | あり |
| PING(米国公式) | Midsize などの名前 | 公式に記載なし |
イオミックはレギュラーからスーパーラージの4区分
イオミックは、パター用グリップの太さをレギュラー・ミッド・ラージ・スーパーラージの4つの区分で表しています。
公式のウェブショップの分類も、同じ4つです。
- レギュラー:Putter Grip Regular、I-Classic Putter
- ミッド:Putter Grip Mid、Sticky Putter、柔 Ju Putter など
- ラージ:Putter Grip Large
- スーパーラージ:Absolute Jumbo Putter
区分は分かりますが、外径が何mmかは公式ページに書かれていません。
また、Putter Grip の3本(Regular・Mid・Large)は、公式の説明がどれも同じ「人間工学に基づいてデザインされた適度な太さ」で、サイズの違いが分かるのは区分の欄だけです。
レギュラーを細いとは言っていないので、レギュラー=細めとは言えません。
ゴルフプライドRTはスモール・ミディアム・ラージ
ゴルフプライドのリバーステーパー(RT)は、太さをスモール・ミディアム・ラージの3つのサイズ名で表します。
RTにはピストル・フラット・ラウンドの3つの形があり、どの形にも3サイズがそろっています。
| シリーズ | 太さの呼び方 |
| RT(ピストル・フラット・ラウンド) | スモール・ミディアム・ラージ |
|---|---|
| ZT | ミディアム・ラージの2サイズ |
| PRO ONLY | 72cc・81cc・88cc |
同じゴルフプライドでも、PRO ONLY だけはccの数字で呼び分けられていて、サイズ名がほかのシリーズと違うんですよね。
どのシリーズも外径のmmは公式ページとカタログに書かれておらず、お店ではサイズ名とcc表記が見分ける手がかりです。
同じメーカーでも、シリーズで太さの呼び方が変わります。お店で迷ったら、シリーズ名とサイズ名をセットで見ましょう。
スーパーストロークは幅を数字で出している(米国公式)
スーパーストロークは米国公式で、各製品の幅(Width)をインチの数字で出しています。
mmに直すと、Zenergy の主要12本ではおよそ25.1mmから38.6mmまでの幅があり、次の表は25.1mmの 1.0PT と38.6mmの Tour 5.0 を含む7本です。
| 製品 | 幅(インチ・公式) | 幅(mm・換算の目安) | 重さ | コア |
| Zenergy 1.0PT | 0.99″ | 約25.1mm | 58g | 0.58″ |
|---|---|---|---|---|
| Zenergy Tour 1.0 | 1.00″ | 約25.4mm | 71g | 0.58″ |
| Zenergy Tour 2.0 | 1.17″ | 約29.7mm | 55g | 0.58″ |
| Zenergy Tour 3.0 | 1.26″ | 約32.0mm | 66g | 0.58″ |
| Zenergy Tour 5.0 | 1.52″ | 約38.6mm | 90g | 0.58″ |
| Zenergy Pistol 1.0 | 1.14″ | 約29.0mm | 83g | 0.58″ |
| Zenergy Pistol 2.0 | 1.32″ | 約33.5mm | 51g | 0.58″ |
コアはすべて0.58″で同じなのに、幅は製品ごとにバラバラです。
同じ形の中では、Tour 1.0→2.0→3.0→5.0 のように製品名の数字の順に太くなるんですよね。
ただし、形をまたぐと、製品名の数字の順と太さの順がずれます。
製品名の数字が小さいほうが太い例もあります。Tour 3.0 の幅は1.26″で、製品名の数字が小さい Pistol 2.0(幅1.32″)より細いです。
国内では、ライト社が2025年1月1日付で総代理店になったとスーパーストロークの公式ブログが伝えています。
表の数字は米国公式の値なので、国内向けの呼び名や数値はお店で確かめましょう。
標準は何mmかに各社共通の答えはない
パターグリップの「標準の太さは何mm」という、各社に共通の答えはありません。
確認した4社の公式には、共通の基準になる数字がないからです。
- イオミック・ゴルフプライド・PING:外径のmmの記載なし
- スーパーストローク:幅の数字はあるが、測り方の定義なし
「標準は〇mm」という数字を見かけても、メーカー公式の値とは限りません。確かめた4社のどれにも共通の基準はなかったので、太さは同じシリーズの中での位置で考えましょう。
迷ったらパターグリップの太さは同じ形で1サイズだけ変える


迷ったときは、今と同じ形のグリップのまま、太さを1サイズだけ変えるのがおすすめです。
これはメーカーの推奨や検証データではなく、当サイトの提案です。
グリップを替える前に、パットが外れる原因がほかにないかを確かめたい人は、次の2本が参考になります。
比べる起点は今のパターグリップの製品名
太さを比べる起点は、今パターに付いているグリップの製品名です。
製品名が分かれば、同じシリーズのサイズの並びで今の位置が分かり、「今より太め・細め」が決まります。
| 今のグリップ | 比べ方 |
| 製品名が分かる | 同じシリーズのサイズの並びで、今の位置と隣のサイズを見る |
|---|---|
| 製品名が分からない純正 | お店で今のパターと候補を並べて握り比べる(当サイトの提案) |
純正グリップについては、小倉氏が2018年の記事でこう書いています。
現在市販されている大型マレットのパターには純正で太めのグリップが採用されていることが多いですね。
大型マレットを使っている人は、純正の時点で太めのことがあり、さらに太くする幅は小さいかもしれません。
形が違うと太さは比べにくい
グリップの形が違うと、同じくらいの数字やサイズ名でも、握ったときの太さは比べにくくなります。
形は、上下の太さの変わり方と、握る面の形の2つで分かれます。
| 形の名前 | どんな形か |
| ノーテーパー | 上から下まで太さがそろう形。お店では「パラレル」「ZERO TAPER」とも書かれる |
|---|---|
| リバーステーパー | 下が太く上が細い形 |
| ピストル | 上の部分に手を止める出っ張り(ピストルキック)がある形 |
| フラット | 横の面が平らな形 |
| ラウンド | 前の面は平らで、裏側が丸い形 |
ゴルフプライドのZTは公式で「パラレル形状」と書かれていて、ノーテーパーと同じ種類です。
スーパーストロークでも、形をまたぐと製品名の数字の順と太さの順がずれる例があります。
なので、太さを変えるときは形はそのままにしたほうが、違いを比べやすくなります。
同じシリーズの中で1サイズだけ変える
1サイズだけ変えるときは、同じ形・同じシリーズの中で隣のサイズに移ります。
- イオミック Putter Grip:Regular→Mid→Large
- ゴルフプライド RT ピストル:スモール→ミディアム→ラージ
メーカーをまたぐと、サイズ名に共通の定義がないので、1サイズがどれくらいの差かを決められません。
スーパーストロークは、サイズの名前ではなく公式の幅の数字で隣の製品を選びましょう。
1サイズにとどめるのは、合わなかったときに太さのせいかどうかを分かりやすくするためで、これも当サイトの考え方です。
太くても重いとは限らない
パターグリップは、太いほど重いとは限らず、太いほど軽いとも言えません。
小倉氏は2018年の記事で、重さの幅について次のように書いています。
パターグリップの重さは、軽いものは50グラム台、重たいものは110グラム以上と非常に幅があり、同じぐらいの太さでも50グラムも違うモデルも存在します。
| 製品 | 太さ | 重さ |
| Zenergy Pistol 1.0(米国公式) | 1.14″(約29.0mm) | 83g |
|---|---|---|
| Zenergy Pistol 2.0(米国公式) | 1.32″(約33.5mm) | 51g |
| イオミック Putter Grip Regular | レギュラー | 55±3g |
| イオミック Putter Grip Large | ラージ | 75±3g |
スーパーストロークの説明によると、1.0はゴム芯のため重く、2.0はEVA(軽い発泡素材)の芯で軽い作りです。
一方でイオミックの Putter Grip は、Regular→Mid→Large と太くなるほど重くなります。
さらに小倉氏は同じ記事で、交換しだいでは「パターのバランスを大きく壊してしまうことがある」とも書いています。
太さと重さは、どちらを先に決めればよいという根拠がありません。候補を絞ったら、太さと一緒に重さの数字も並べて比べましょう。
最後はお店で握って決める
太さの候補が決まったら、最後はお店で実際に握って決めましょう。
スーパーストロークも、公式FAQで次のように書いています。
it is highly recommended that you visit a sporting goods store or golf pro shop and physically hold the desired putter grip style and size.
スポーツ用品店やゴルフショップで、欲しい形とサイズを実際に握ることを強く勧める、という内容です。
握るときは、今のパターと候補を並べて、いつもの構えで比べると違いが分かりやすくなります。
交換を頼む費用が気になる人は、ゴルフのグリップ交換費用で店ごとの料金表の見方が分かります。
太さ別に見るパターグリップの候補


ここで分ける細め・真ん中・太めは、メーカーをまたいだ太さではなく、シリーズの中での位置です。
候補は、次の3つがそろうグリップにしています。
- 公式で太さの区分か数字が分かる
- 同じシリーズでサイズを比べられる
- 口径と重さが公式で分かる
| シリーズの中の位置 | 製品 | 区分 | 口径 | 重さ | 気をつけたい点 |
| 細め | イオミック Putter Grip Regular | レギュラー | M58 | 55±3g | 「適度な太さ」の説明はMid・Largeと共通 |
|---|---|---|---|---|---|
| 細め | イオミック I-Classic Putter | レギュラー | M58 | 50±3g | 公式の説明に細いとの記載なし |
| 細め | ゴルフプライド RT スモール | スモール | 58R | ピストル52g フラット57g ラウンド61g |
形で重さが違う |
| 真ん中 | イオミック Putter Grip Mid | ミッド | M58 | 65±3g | ミッド区分はほかの製品にもある |
| 真ん中 | ゴルフプライド RT ミディアム | ミディアム | 58R | ピストル64g フラット62g ラウンド62g |
形で重さが違う |
| 太め | イオミック Putter Grip Large | ラージ | M58 | 75±3g | Regularより重い |
| 太め | ゴルフプライド RT ラージ | ラージ | 58R | ピストル64g フラット64g ラウンド63g |
形で重さが違う |
| 太め | ゴルフプライド ZT ラージ | ラージ | 58R | 73g | ZTはミディアムとラージの2サイズ |
| 極太 | イオミック Absolute Jumbo Putter | スーパーラージ | M60 | 127±3g | 口径がほかと違い、重い |
細めの候補は各シリーズの細いサイズ
細めの候補は、次の3つです。
- イオミック Putter Grip Regular
- イオミック I-Classic Putter
- ゴルフプライド RT のスモール
どれもシリーズの中で細い側のサイズで、メーカーをまたいで細いという意味ではありません。
太めか細めかは決まったのに、どの数字が太さか分からないと迷う人ほど、同じシリーズの中で位置を決めると話が早くなります。
- 区分を見るだけで太さの順が分かる
- 形を変えずに太さだけを変えられる
- 重さも公式の数字で並べて比べられる
イオミックの Putter Grip は、Regular・Mid・Large の3本とも口径がM58です。
重さも55g・65g・75g(それぞれ±3g)と公式に出ています。
なので、まず Regular を試し、合わなければ隣の Mid に移りましょう。
「替えて合わなかったら」という不安には、1サイズだけ変えて、買う前に握るやり方で備えられます。1サイズだけ変えるのは、当サイトの提案です。
Putter Grip Regular は、同じシリーズでミッド・ラージと比べながら細めの側を選びたい人に向いています。
ただし、「適度な太さ」という公式の説明は Mid・Large と同じ文で、細いグリップとして作られているわけではありません。
細めは手の感覚を生かしやすい一方、小倉氏は過敏にヘッドが動いてミスにつながることもあると書いています。
同じシリーズに Mid と Large が並ぶのが、Putter Grip Regular の強みです。あとから太さだけを変えたくなっても、形はそのままで移れます。
真ん中の候補はシリーズの中間のサイズ
真ん中の候補は、イオミックの Putter Grip Mid と、ゴルフプライドRTのミディアムです。
肩も手首も使う人や、太さをどちらに振るか決めきれない人の起点になるサイズです。
- イオミックでは、Sticky Putter や柔 Ju Putter もミッドの区分
- ゴルフプライドのZTは2サイズなので、ZTのミディアムはZTの中では細いほう
Putter Grip Mid は、上下どちらにも1サイズで動ける真ん中から試したい人に向いています。
ただし、真ん中だから誰にでも合うわけではなく、握って細い・太いと感じたら隣のサイズを試しましょう。
形を変えずに太さを試し直せるのが、Putter Grip Mid の強みです。太さの好みがまだ分からない人の最初の1本として選びやすいグリップです。
太めの候補は各シリーズの太いサイズ
太めの候補は、イオミックの Putter Grip Large と、ゴルフプライドRT・ZTのラージです。
動かしたくないのに手首が動く人が、今より太めを試すときの候補になります。
Putter Grip Large は、同じM58のまま区分だけを1つ上げたい人に向いています。
弱点は、操作感が鈍くなることと重さです。操作感の弱点は、小倉氏も記事で挙げています。Putter Grip Large は75±3gで、Regular より重いグリップです。
口径はM58のままで、同じシリーズの Regular や Mid から太さだけを上げられます。
Regular・Mid と並べて比べやすいのが、Putter Grip Large の強みです。
極太の候補はスーパーラージ
極太の候補は、イオミックの Absolute Jumbo Putter です(極太は当サイトの呼び名で、公式の区分はスーパーラージ)。
この章で挙げた国内公式のシリーズでは、太さの区分と重さが公式で分かる極太は、このグリップに限られます。
Absolute Jumbo Putter は、グリッププレッシャーをやわらげることを目的に作られたスーパーラージのグリップです。
弱点は重さと口径です。127±3gと Putter Grip Large(75±3g)よりかなり重く、口径もM60でほかの候補と違います。今のパターに付くかは、お店で確認しましょう。
太さの効果としてメーカーが書いているのは、グリッププレッシャーをやわらげる目的と、リラックスへの「期待」までです。
極太を考えるときに押さえたいのが、ゴルフ規則にあるグリップの太さの上限です。
グリップは先細りにすることができるが、膨らみやくびれがあってはならない。その横断面はどの方向から測っても1.75インチ(44.45ミリメートル)以下でなければならない。
規則の細かい説明は、パターの選び方のグリップの章で読めます。
太めの製品の幅を数字で見たい人は、スーパーストロークの米国公式の値も参考になります。
| 製品(米国公式の数字の参考) | 幅 | 重さ |
| Zenergy Tour 5.0 | 1.52″(約38.6mm) | 90g |
|---|---|---|
| Zenergy Flatso 3.0 | 1.38″(約35.1mm) | 61g |
公式で区分と重さがはっきりしていて、極太の握りを試せるのが Absolute Jumbo Putter の強みです。
パターグリップの太さのよくある質問


パターグリップの太さについて、よくある質問に短く答えます。
パターグリップの太さは太いほうがいいですか?
いいえ、太いほうがよいとは決まっていません。手首の動きが気になる人は今より太め、タッチを出したい人は今より細めが候補です。どちらもフィッターやメーカー担当者の見方です。
パターグリップのM58は太さのことですか?
いいえ、M58はグリップの内側の穴の大きさを表す口径の表記です。イオミックでは、同じM58のままレギュラーからラージまで太さが分かれています。
パターグリップの標準の太さは何mmですか?
各社に共通の答えはなく、イオミック・ゴルフプライド・PINGは公式に外径のmmを出していません。スーパーストロークの米国公式の幅は、主要12本でおよそ25.1mmから38.6mmです。
グリップを太くするとパットは入るようになりますか?
入るようになるとは言い切れません。少人数の研究2本では、太いほうでストロークの一部に差が出た例と、初心者は細いほうが方向の制御がよかった例があります。どちらも手首の動きを測った研究ではありません(楊は要旨で確認)。
パターグリップの太さに規則の上限はありますか?
はい、グリップの横断面はどの方向から測っても1.75インチ(44.45ミリメートル)以下と決められています。用具規則のグリップの節に、太さの下限は書かれていません。規則の説明はパターの選び方にあります。
太いパターグリップは重くなりますか?太さと重さはどちらを先に決めますか?
太いほど重いとは限りません。米国公式では、幅1.32″の Pistol 2.0 が51g、1.14″の Pistol 1.0 が83gです。どちらを先に決めればよいという根拠はないので、太さと重さの表で両方の数字を並べて比べましょう。
純正グリップのままの人はどう比べればいいですか?
お店で今のパターと候補を並べて握り比べるのが、当サイトの提案です。製品名が分からないと、同じシリーズのサイズの並びを使えません。大型マレットは純正で太めが多いというフィッターの見方もあります。
手の大きさでパターグリップの太さは決まりますか?
手の大きさだけでは決まりません。小倉氏も2018年の記事で「手の大きさも人それぞれなので一概には言い切れません」と書いています。まずは手首を止めたいかタッチを出したいかで絞りましょう。
まとめ:パターグリップの太さは手首かタッチかで絞り、握って決めよう


パターグリップの太さは、手首を止めたいかタッチを出したいかで絞り、同じシリーズの中の位置で比べると決めやすくなります。



まずは今のグリップの製品名を見てみよう。
M58や58R、1.0・2.0が並ぶ売り場でも、製品名が分かっていれば迷いにくくなります。
太さはシリーズ名とサイズ名で見ると、今の位置と隣のサイズがすぐに分かります。
たとえばゴルフプライドRTのピストルは、スモール・ミディアム・ラージの3つとも58Rで、変わるのはサイズ名と重さです。
口径の数字にまどわされず、隣のサイズを決めてからお店へ行けます。握る候補が決まっていると、店頭で比べる本数を絞りやすくなります。
「太くすれば入るのか」という疑問には、今ある研究ではまだ答えが出ていません。
だからこそ、1サイズだけ変えて握って確かめるやり方なら、合わなかったときも元のサイズに戻す判断がしやすくなります。
候補の製品と重さは太さ別の候補で比べられ、交換を頼む費用はゴルフのグリップ交換費用で見られます。
- 日本ゴルフ協会「用具規則」
- イオミック「パター用グリップ」
- ゴルフプライド(ファーウィック)「パターグリップ」
- ゴルフプライド 2026年版カタログ
- ゴルフプライド(ファーウィック)「Q&A」
- SuperStroke「FAQ」
- SuperStroke 公式ブログ(日本の総代理店の発表)
- PING「PP58 Midsize Putter Grip」
- Wu ほか「Golf putting grip design influences on putting kinematics」ISBS 2013
- 楊珺如ほか「高爾夫推桿握把尺寸對推桿表現與握壓之影響」《體育學報》44(1) 2011
- golf.com(2019年・ゴルフプライド社ブルース・ミラー氏の発言を含む記事)
- みんなのゴルフダイジェスト(小倉勇人・2018年11月13日)
- みんなのゴルフダイジェスト(小倉勇人・2023年4月10日)
- みんなのゴルフダイジェスト(みんゴル用具班・2018年5月8日)
- みんなのゴルフダイジェスト(みんゴル用具班・2021年4月10日)

