コタロウ朝イチのティーショット、後ろの組に見られると手が固まるんだよな…。
緊張への備えは、ラウンド前日から順番に決めておけます。
先に答えを書くと、正直、緊張そのものをなくす方法はありません。
減らせるのは、次に何をするか決まっていない時間のほうだけなんです。
打つ前に迷って立ち止まる時間が長いほど、同じ緊張のままでも振り切れなくなるんですよね。
前日の夜から落ち着かず、朝イチのティーショットで手が固まる。
これは、あなただけではありません。
この記事で扱うのは、後ろの組への不安に答えるゴルフ規則の原文と、前日と当日朝までに決めておくことだけです。
4つの質問から、いま取り組むテーマを1つに。次の練習でやることと、練習メモを作ります。
回答をもとに練習の優先順位を整理するツールです。スイングの原因やスコア改善を保証するものではありません。練習内容はゴルハックの提案例です。
結論:ゴルフで緊張しない方法は緊張を2つに分けること


緊張をひとかたまりで考えているうちは、変えられる部分が見えにくいんですよね。
消せないほうと減らせるほう、2つに分けるところから始めましょう。
「緊張しない方法」を探しても出てこないのはなぜか
検索して出てくる方法は、3つに集まります。
深呼吸、プレショットルーティン(打つ前に毎回同じ順番で行う動作)、イメージトレーニングです。
どれも心の持ち方を変える話で、打つ前の段取りには触れていないんですよね。
だから何度読んでも、朝イチのティーイングエリア(各ホールの最初の1打を打つ区域)で手が止まる場面は変わらないまま。
探す先を変える。気持ちの持ち方ではなく、打つまでに何をするかの順番を決めておくほうが、当日は動きやすくなります。
この記事が扱うのは、段取りのほうだけです。
消せないほうの緊張:体が勝手に起こしている反応
心臓が速くなる、手が震える、口が渇く。
この3つは、意志の力で止めようとして止まる種類のものではありません。
厚生労働省のポータルサイト「こころの耳」では、こうした身体症状は危機的な状況の中での正常な反応と説明されています。
| 項目 | 消せないほう | 減らせるほう |
| 中身 | 動悸・手の震え・口の渇き | 次の行動が未定の時間 |
|---|---|---|
| 起きる先 | 体(自律神経系の興奮) | 段取り(決めていないこと) |
| この記事 | 受け止めるだけ | 前日から具体的に決める |
左の列については、消そうとするのをやめるところから始めましょう。
減らせるほうの緊張:次に何をするか決まっていない時間
ティーイングエリアで固まるとき、頭の中で起きているのは気持ちの問題だけではないんです。
どこに立つか、どこを狙うか、素振りを何回するか。
この3つが決まっていないと、体の反応に加えて迷う時間そのものが重なります。
- 前日に決めること=持ち物・出発時刻・スタート地点に立つ時刻
- 当日朝に決めること=その日の球すじ・1打目に持つクラブ
- 打つ直前に決めること=立つ位置・狙う場所・素振りの回数・離れる合図
ゴルフ規則にも、順番になればすぐ打てるよう前もって準備しておくべきだと書かれています。
つまり先に決めておく動き方は、規則の側が推奨している行動でもあるんです。
ゴルフで緊張しない方法より先に知りたい、体に起きる反応


消せないほうの緊張は、体が起こしている正常な反応です。
手がかりは、公的機関の説明、プロの話、場面の差の3つです。
動悸や手の震えは「正常な反応」と説明されている
厚生労働省が運営するポータルサイト「こころの耳」に、専門家向けのお役立ちトピックスがあります。
そのうちの「身体症状に着目したストレス反応」を書いているのは、医学博士で精神科医の丸山総一郎氏。
不安や恐怖を感じたときに体に何が起きるのかが、正常な反応という言葉で説明されています。
同時に、不安や恐怖を感じると、自律神経系が興奮し、動悸、息苦しさ、血圧上昇、発汗、口渇、肩こりなど種々の身体症状や不快感が現れる。これは、危険を回避して自己を守るために、危機的な状況の中での正常な反応と言えるものである。
出典:厚生労働省「こころの耳:働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト」専門家向けお役立ちトピックス No.5「身体症状に着目したストレス反応」
つまり手が震えること自体は、体がおかしくなったサインではありません。
この文が扱っているのは働く人のストレス反応で、ゴルファーの調査ではない点だけ添えておきますね。
プロでも緊張すると話している人がいる
うまい人は緊張しないのだろう、と思っている会社員ゴルファーは多いですよね。
現役のシニアツアープロでゴルフスクールを経営する梶川武志氏は、e!Golfの記事でこう話しています。
「プロでも試合のとき、今までにないような大観衆の中で朝イチのティーショットをしようとすると緊張するものです」。



自分だけがバクバクしてるわけじゃないのか…。
同じ記事では、その状況に慣れる訓練をするという進め方も紹介されていました。
効き目を約束する話ではなく、緊張する側にプロも立っているという事実が受け取りどころです。
「緊張して打てない」と感じるのは緊張だけが理由ではない
練習場では当たるのにコースでは当たらない、という相談はよくありますよね。
ただ、練習場とコースでは球を打つ条件そのものが違います。
足元の傾斜、球の下にある芝、ライ(球が止まっている場所の状態)は、1打ごとに変わるところです。
| 項目 | 練習場 | コース |
| 足元 | 平ら | 傾斜がある |
|---|---|---|
| 球の下 | 人工のマット | 芝とライが毎回違う |
| 使う番手 | 自分で決めて打つ | 1打ごとに変わる |
| 打ち直し | 何球でもできる | その1打だけ |
条件がこれだけ違えば、同じように振れなくても不思議ではないんです。
ここを全部「緊張のせい」にまとめてしまうと、直しようのない原因だけが残ります。
ゴルフで緊張しない方法を探す人がつまずく場面は7つ


ひとくちに緊張と言っても、固まる場面は人によって違います。
自分が当てはまる場面を先に決めてから、後半の章を読み進めてみてください。
場面1〜3:朝イチのティーショット・後続組の視線・同伴者
とくに多いのが、スタートホール(その日の1番目に回るホール)の1打目だと思います。
後続組(自分たちの後ろを回っている組)が近くにいると、視線の分だけ手が固まるんですよね。
同伴者に下手だと思われたくない気持ちも、ここに重なるもの。
| つまずく場面 | そこで起きていること |
| 1. 朝イチの1打目 | スタートホールの1打に注目が集まる |
|---|---|
| 2. 後続組の視線 | 待たせているかが自分では分からない |
| 3. 同伴者の前 | 下手だと思われていないかが気になる |
| 4. コンペ | 取引先や上司が同じ組に入ることがある |
| 5. 練習場との差 | 傾斜・芝・番手が1打ごとに変わる |
| 6. 前日の夜 | 当日の段取りが決まっていない |
| 7. 打つ順番 | 自分の番がいつ来るか読めない |
朝イチの1打については、二見悠嗣プロがMyゴルフダイジェストの記事でこう説明していました。
さらに言えば、アマチュアのみなさんは朝イチのティーショットを過剰評価しています。朝イチのショットはその日の最初の一打というだけで、それ以上でもそれ以下でもありません。72で回る人であってもスコア全体の72分の1、90で回る人であれば90分の1でしかない。特別な価値はないんです。割合で考えれば1パーセント強。たとえ失敗したとしても大したことはない。いくらでも取り返せる。そう考えれば、もっと気楽に打てるようになりますよ
出典:Myゴルフダイジェスト「朝イチのティーショットが苦手! なぜ緊張してしまうのか? 原因は「不安」「誤解」「視線」の3つ」
18ホールを回れば、ティーイングエリアからの1打目は18回やってくる計算です。
場面4〜5:コンペと、練習場では打てるのにコースで打てない
会社のコンペって、同じ組に誰が入るかを自分で選べないんですよね。
取引先や上司が同じ組に入ると、1打の重さが変わって感じられますよね。
ただ、コンペで変わるのは同伴者と進行の決まりごとです。
球の打ち方そのものは、何も変わりません。
- コンペで変わるもの=同伴者・スタート時間の扱い・進行の決まりごと
- コンペで変わらないもの=球の位置・傾斜・自分の番手
- 先に決められるもの=当日の持ち物・出発時刻・スタート地点に立つ時刻
練習場との差については、場面が変わると同じように振れないところまでがこの記事の範囲です。
クラブごとの当て方は、練習場で当たるフェアウェイウッドがコースで当たらない理由をまとめた記事で扱っています。
技術の話と段取りの話を混ぜないほうが、当日やることが減るはずです。
場面6〜7:前日の夜と、打つ順番が回ってきたとき
前日から落ち着かないのは、変な話ではないんです。
眠れない夜の中身を分けると、たいてい明日の段取りが決まっていないという一点に行き着きます。
何時に出て、何時にスタート地点に立つのか。
順番待ちの時間を使う。ゴルフ規則では、順番になればすぐプレーできるよう前もって準備しておくべきだ、と推奨されていました。
自分の番が来てから考え始めると、迷う時間と視線が同時に乗ってきます。
逆に、待っているあいだにクラブと狙いどころを決めておけば、立ってから打つまでが短くなるはずです。
グリーンの上で手が止まる場面は、この記事では扱わない範囲
短いパットの前で手が止まる場面も、緊張の相談としてよく挙がります。
ただ、グリーンの上は打ち方と距離感の話が大きく混ざる場所です。



短いパットの前で、急に手が止まるんだよな…。
段取りだけで整理できる範囲を超えるので、この記事では扱わないことにしました。
手が止まる理由を打ち方の側から見たい方は、短いパットが入らないときに見直す距離感と手順の記事も、ぜひ読んでみてください。
扱う範囲をはっきりさせておくほうが、当日の持ち出しが減るはずです。
後ろの組を待たせている不安には、ゴルフ規則が答えている


進行の不安は気の持ちようではなく、条文を読めばかなりの部分が片づくんです。
引用はすべて、日本ゴルフ協会が公開している『ゴルフ規則のオフィシャルガイド 2023年1月施行』からです。
規則1.2aが求めているのは「配慮」でスコアではない
下手だから迷惑をかけている、と思い込んでいる会社員ゴルファーは少なくないと思います。
規則1.2aは、すべてのプレーヤーに期待される行動を書いた条文なんです。
そこに挙がっている配慮の例は、速やかなペース・他の人の安全・気を散らさないの3つ。
他の人に配慮を示すこと-例えば、速やかなペースでプレーする、他の人の安全に気を配る、他のプレーヤーの気を散らさない。
この方法で行動しなかったことに対して規則に基づく罰はない。ただし、プレーヤーが重大な非行をしたと委員会が考えた場合、その委員会はゲームの精神に反する行動をしたことに対してそのプレーヤーを失格とすることができる。
出典:日本ゴルフ協会『ゴルフ規則のオフィシャルガイド 2023年1月施行』規則1.2a(p.38-39)/PDFはこちらで公開されています
読み飛ばしそうになりますが、ここにはうまく打つことがひとことも出てこないんですよね。
打数の多さも球の曲がりも、期待される行動の基準には含まれていません。
つまり、スコアと進行・マナーは別の話として分けられます。
自分のペースは後続組にも影響しうると規則にある
とはいえ、後ろの組が視界に入ると落ち着かないのも事実ですよね。
規則5.6bには、自分のペースが同じ組と後続組の両方のプレー時間に影響を及ぼす可能性が高い、と認識するべきだと書かれています。
気にしすぎではなく、規則の側も同じことを認めていると読めるんです。
| 不安に思うこと | ゴルフ規則に書いてあること |
| 待たせているかも | 自分のペースは後続組のプレー時間にも影響を及ぼす可能性が高いと認識するべきである(規則5.6b) |
|---|---|
| 詰まったらどうする | 速い組を先に行かせる(パスさせる)ことを推奨する(規則5.6b) |
| 何を準備すればいい | 順番になればすぐ打てるよう前もって準備しておくべきである(規則5.6b) |
| 進行の基準はどこ | プレーのペースの方針は委員会がローカルルールで設定するべきである(規則5.6b) |
| 遅れたら罰なのか | 罰があるのはプレーを不当に遅らせたとき(規則5.6a) |
委員会(競技やコースを管理する側)が決めるプレーのペースの方針は、ゴルフ場ごとに違うもの。
自分の感覚ではなく、そのコースの方針とホールアウト(そのホールを打ち終えること)までの目安に合わせれば足ります。
40秒は推奨であって、過ぎたら罰があるものではない
進行の話でよく出てくるのが、40秒という数字です。
規則5.6bは、障害や気を散らすものがなく打てるようになった後、40秒以内にストロークを行うことを推奨しています。
同じ条文には、通常はもっと速くプレーできるはずだし、そうするべきだ、とも添えられていました。
40秒は規則5.6bの推奨で、規則そのものに40秒の罰はありません。罰が定められているのは規則5.6aのプレーの不当の遅延(プレーを不当に遅らせること)という別の条文なんです。
ただしコンペでは、委員会が1打にかけてよい時間の上限と罰の段階もローカルルールで設定可能(規則5.6b(3))。
規則5.6aの罰は、最初の違反が1罰打、2回目が一般の罰(ストロークプレーでは2罰打にあたる罰)、3回目が失格と段階で定められているんです。
ここを混同していると、秒数に追われている感覚だけが残りがち。
目安として頭の片隅に置き、秒を数えながら打たないほうが結果的に速く進むはずです。
準備ができている人から打ってよい:レディーゴルフ
そのホールで最初に打つ権利をオナーと呼び、以降はホールから遠い球の人が先に打つ順番なんです。
ただしストロークプレーでは、レディーゴルフ(準備ができた人から打つ進め方)が規則6.4b(2)で認められています。
認められているだけでなく、推奨されるとまで書かれている点が読みどころ。
(1)に基づいてプレーする順番のプレーヤーがまだプレーする準備ができていない状態で、他のプレーヤーを危険にさらしたり、気を散らしたり、妨げとなることなく、先にプレーする準備ができているプレーヤーがいる。
出典:日本ゴルフ協会『ゴルフ規則のオフィシャルガイド 2023年1月施行』規則6.4b(2)(p.120)/ゴルフ規則の入口ページ
逆に、順番の人が準備できていて先に打ちたい意思を示している場合は、他の人は通常そのプレーヤーを待つべきだとも書かれています。
つまり自分が打つ構えに入っていれば、急かされる筋合いはないんです。
順番を間違えただけなら罰はありませんが、誰かを有利にするために申し合わせて順番を変えると2罰打を受けます。
球が見つからないときに迷わない手順:暫定球と3分の数え方


進行がいちどに崩れるのは、球が見つからなくなった瞬間なんです。
この章に限っては、規則の言葉づかいまで覚えておくと動きが変わるんです。
OBかもしれないと思った瞬間にやることが決まっている
打った球が林や右の白杭のほうへ消えていく瞬間って、頭が真っ白になりがちですよね。
アウトオブバウンズ(OB、コースの外に打ち出してしまうこと)かもしれないと思ったら、その場で打つ球が暫定球(球が見つからないかもしれないときに、時間を節約するために先に打っておく別の球)。
球がペナルティーエリア以外の場所で紛失、またはアウトオブバウンズとなったかもしれない場合、時間節約のためにプレーヤーはストロークと距離の罰(規則14.6参照)に基づき暫定的に別の球をプレーすることができる。
出典:日本ゴルフ協会『ゴルフ規則のオフィシャルガイド 2023年1月施行』規則18.3(p.297)/PDFはこちらで公開されています
規則の側が時間節約のためと書いている点が大事なところ。
ストロークと距離の罰(元の場所から打ち直し、1打を加える処置)を前提に、先に打っておく球なんです。
球が見つからないかもしれないときの4手順
別の球を打つと言うだけでは足りず、暫定球という言葉を使うか、規則18.3に基づくことを明確に示す必要があります。
近くに聞く人がいなければ、打った後で告げてもかまいません。
宣言のあと、元の球を打った場所から暫定球をプレーします。
ティーイングエリアからなら、同じ組の全員が1打目を打ってから暫定球を打つ順番です(規則6.4c)。
この手順は規則の話ではなく段取りの工夫で、球が消えた方向の目印を動かないもので1つ決めておきます。
同伴者にも見ていてもらうと、捜す範囲が狭くなるかもしれません。
捜し始めてから3分で見つからなければ、その球は紛失です。
迷う余地がないので、そのまま暫定球のところへ歩き出せます。
この4つを覚えておけば、球が消えた瞬間に考える場面がなくなるはずです。
球を捜す時間は3分と決まっている
捜索の時間は、感覚ではなく規則18.2a(1)で決まっているんです。
プレーヤーかキャディーが捜し始めてから3分で見つからなければ、その球は紛失。
起点は球が消えた瞬間ではなく、捜し始めた時点だという点に注意してください。
- 時間の起点=球を捜し始めたとき
- 捜す人=プレーヤーまたはそのキャディー
- ジェネラルエリア(ティーイングエリア・パッティンググリーン・バンカー・ペナルティーエリア以外の区域)でも扱いは同じ
時間が決まっていると知っているだけで、捜しながら同伴者の顔色を見る場面は減ると思います。
迷っている時間が長いほど、緊張は続く
球を捜しているあいだ、頭の中は次の1打ではなく人の視線で埋まります。
球が人に当たりそうなときに出す、フォアー(球が人に当たりそうなときの伝統的な警告の掛け声)。
この動きも、先に決めておけますよね。
打つ前の迷いも同じです。残り距離が分からないまま番手を選び直していると、順番が来てから時間を使ってしまうんですよね。
残り距離を測る道具については、距離計アプリで残り距離を測るときに規則が認めていない使い方をまとめた記事で扱いました。
道具を増やすかどうかは別として、迷う場面を先につぶしておく考え方は共通しています。
ゴルフで緊張しない方法は前日から始まる:決めておく5つ


ここに並べるのは、月1ラウンドの会社員でも練習量を増やさずにできることだけです。
前日の3つと当日朝の2つ、合わせて5つだけ決めておきましょう。
前日に決める3つ:持ち物・出発時刻・スタート地点に立つ時刻
前日の夜に決めるのは、持ち物・出発時刻・スタート地点に立つ時刻の3つです。
持ち物は前の晩にバッグへ入れておいて、朝は車に積むだけにしておきましょう。
出発時刻は、到着してからやることを逆算して決めるもの。
| いつ | 決めること | 決め方の目安 |
| 前日 | 持ち物 | 前の晩にバッグへ入れる |
|---|---|---|
| 前日 | 出発時刻 | 到着後にやることから逆算 |
| 前日 | 立つ時刻 | スタート時間から逆算 |
| 当日朝 | その日の球すじ | 練習場で傾向をつかむ |
| 当日朝 | 1打目のクラブ | 迷わない1本に決める |
コンペや競技では、委員会が設定したスタート時間が正確な時間として扱われます。
規則5.3aには、午前9時の意味は午前9時00分00秒であって午前9時01分までの時間ではない、という例まで添えられていました。
仲間内のラウンドとは前提が違うので、コンペのときだけ余裕を厚めにとっておくと落ち着くと思います。
当日朝に決める2つ:その日の球すじと、1打目に持つクラブ
朝の練習場でやることは、球すじを直すことではありません。
その日の球がどちらへ曲がりやすいかを見ておくだけで十分です。
二見悠嗣プロは、ラウンド前に体を温め、練習場でその日の自分のショットの傾向をつかんでおく、という準備を紹介しています。
- その日の球すじ=右か左か、どちらに出やすいかを1つ決める
- 1打目のクラブ=スタートホールで持つ1本を朝のうちに決めておく
- 決めない=ティーイングエリアで番手を選び直す時間をつくらない
同じ記事で二見悠嗣プロは「しっかり準備をすることで不安を解消することができれば、緊張感を薄めることができるはずです」と説明しています。
効き目を約束する話ではなく、準備の中身を決めておくという提案として受け取ってください。
見られることに慣れる方法を紹介している人がいる
人の視線が気になるという悩みは、正直、段取りだけでは片づきにくいところです。



後ろから見られてると、それだけで固まる…。
梶川武志氏は、e!Golfの記事で次のように話しています。
「他人から見られることに慣れたいと思うのなら、あえて入口に近い打席を選んで練習をするのも一つの方法です」。
打ちっぱなしの打席を変えるだけなので、練習量を増やさずに試せます。
効果を約束するものではありませんが、場面に慣れておくという考え方は覚えておいて損はないかもしれません。
決められない部分が残ったときの考え方
前日と当日朝に決められるのは、あくまで段取りの部分だけです。
球の曲がり方そのものや、傾斜からの打ち方は、決めようがない部分として残ります。
残った部分は分けて置いておく。当日に決められないことを前夜に考え込んでも、眠れない時間が延びるだけなんです。
自分では判断しきれない部分をどう扱うかは、月2回の練習の使い方から考えるゴルフレッスンの判断をまとめた記事で整理しています。
この記事では、当日までに決められることだけを扱うと決めておきましょう。
ティーイングエリアに立ってから打つまでの4手順を固定する


最後は、打つ直前の動きを毎回同じ順番にそろえていきましょう。
4つに固定しておけば、順番が回ってきてから考える場面が消えるんです。
手順1〜2:立つ位置を決める・狙う場所をひとつに決める
ティーイングエリアでまず決めるのは、立つ位置です。
立ってから打つまでの4手順
2つのティーマーカーの内側のどこにティーアップするかは、入る前に決めておきましょう。
規則6.2bでは、ティーイングエリアの外側に立ってストロークを行うことも認められています。
フェアウェイ全体ではなく、球を落とす1点だけを言葉にしておきましょう。
左のバンカーの右、というように、目印を1つに絞るのがコツ。
何回振るかを毎回同じにしておくと、迷いが入り込む余地がなくなるんです。
回数そのものに正解はなく、ラウンド中に変えないことのほうが大事かもしれません。
構えてから違和感が出たときは、打たずにいったん球から離れます。
離れる動きも手順のうちだと決めておけば、固まったまま振る場面が減るはずです。
立つ位置に決まった正解はないと分かっていれば、入り方も変わってきますよね。
狙う場所については、梶川武志氏が球ではなくコースに集中するやり方を紹介しています。
自分の飛距離に合わせて、球を落とす位置を想定する。
そして、あの辺りに落とすと自分に言い聞かせながら打つ、という進め方でした。
手順3〜4:素振りの回数を決める・迷ったら打たずに一度離れる
素振りの回数って、ラウンド中にだんだん増えていきがちなんですよね(笑)。
回数を先に決めておけば、迷いが時間として表に出なくなります。
- 素振りの回数=ラウンド中は変えない
- 違和感が出たとき=打たずに球からいったん離れる
- 離れたあと=手順1に戻り、立つ位置から入り直す
離れるのが気まずいと感じる方は、規則6.4b(2)の書き方を思い出してみてください。
打つ順番の人が準備できていて先に打ちたい意思を示している場合は、他の人は通常そのプレーヤーがプレーをするまで待つべきだ、と書かれています。
同じ条文は、順番の人がまだ準備できていないときに準備ができている人が先に打つことも認めていました。
離れて構え直すなら、同伴者に先に打ってもらうほうが、進行はむしろ速くなるはずです。
1打を18ホールの中に戻す:1打で頭がいっぱいにならないために
ミスの後に立て直せないのは、その1打だけを見ているからかもしれません。
18ホールのラウンドでは、ティーイングエリアからの1打目だけでも18回あります。
100打で回る人にとって、朝イチの1打はそのうちの1打でしかありません。
- 打ち終えた1打=もう変えられないので数えない
- いま決めること=次の1打をどこへ運ぶか
- 振り返り=ラウンドが終わってからまとめて行う
朝イチのティーショットへの見方は、二見悠嗣プロの言葉を引いた箇所にも戻って読んでみてください。
18ホール全体の組み立て方は、月1ラウンドのサラリーマンが100切りに向けてやること3つをまとめた記事で扱っています。
1打を全体の中の1打として数えると、次のホールへ歩き出しやすくなりますよ。
つらさが続くときは、ゴルフの外に相談先がある
ここまでは、ラウンドの段取りの話として書いてきました。
ただ、眠れない状態が何日も続いているとしたら、話は別です。
続くようなら相談先を変える。眠れない状態が続くようなら、ゴルフの話としてではなく医療機関に相談するという方法もあります。
この記事では原因の特定はしませんし、当てはめる病名も書きません。
段取りの話で足りる範囲と、そうでない範囲を分けておくだけで十分だと思います。
ゴルフの緊張についてよくある質問


よくある質問への答えは、規則とプロの発言の範囲にとどめました。
プロでも緊張することはありますか?
梶川武志氏は「プロでも試合のとき、今までにないような大観衆の中で朝イチのティーショットをしようとすると緊張するものです」と話しています。緊張しないから上手いという話ではないんです。詳しくはプロでも緊張すると話している人がいるにまとめました。
朝イチのティーショットだけ特に緊張するのはなぜですか?
二見悠嗣プロは「アマチュアのみなさんは朝イチのティーショットを過剰評価しています」と説明しています。同じ記事では、他人がどう評価するかは自分ではコントロールできない、とも話していました。原文は場面1〜3を扱った箇所で確認できます。
後ろの組が待っていると焦ります。急いで打ったほうがいいですか?
ゴルフ規則は、順番になればすぐ打てるよう前もって準備しておくことを推奨しています。打つ準備ができていて先に打ちたい意思を示している人がいる場合は、他の人が通常は待つべきだとも書かれていました。根拠は準備ができている人から打ってよい:レディーゴルフのとおりです。
40秒以内に打たないと罰があるのですか?
40秒は規則5.6bの推奨で、規則そのものには40秒を過ぎたことへの罰がありません。罰があるのはプレーを不当に遅らせた場合(規則5.6a)と、委員会がローカルルールでプレーのペースの方針と罰を定めているコンペの場合なんです。書き分けは40秒は推奨であって、過ぎたら罰があるものではないにまとめました。
打つ順番を抜かして先に打ってもいいのですか?
ストロークプレーでは、安全を確保できる方法であれば違う順番でのプレーが認められ、推奨されてもいます。順番を間違えただけなら罰はなく、罰があるのは誰かを有利にするために申し合わせた場合なんです。条文は準備ができている人から打ってよい:レディーゴルフで引用しました。
球が見つからないとき、いつまで捜していいですか?
捜し始めてから3分で見つからなければ、その球は紛失になるんです。池などのペナルティーエリア以外に消えたかもしれないときは、打つ前に暫定球と宣言しておくと元の場所へ戻る時間を減らせるかもしれません。数え方は球を捜す時間は3分と決まっているに書きました。
コンペのときは何分前にスタート地点にいればいいですか?
規則では、委員会が設定したスタート時間は正確な時間として扱われるんです。午前9時の意味は午前9時00分00秒だと、例まで添えて示されていました。仲間内のラウンドとの違いは前日に決める3つで整理しています。
深呼吸やルーティンをすれば緊張はほぐれますか?
効き目を約束できる資料は見つかっていないため、この記事では断定しません。二見悠嗣プロは「しっかり準備をすることで不安を解消することができれば、緊張感を薄めることができるはずです」と説明しています。準備の中身は当日朝に決める2つにまとめました。
まとめ:ゴルフで緊張しない方法より次に試すことを決めよう


ゴルフの緊張について、この記事の答えはとてもシンプル。
結論は、緊張は消せない、決められるのは打つまでに何をするかのほうです。
動悸や手の震えは、体の正常な反応として説明されています。
止めようとして止まるものではありません。
| 場面 | 次のラウンドで試すこと | ラウンド後に振り返ること |
| 打つ前 | 手順を4つに固定する | 立ち止まった回数 |
|---|---|---|
| 曲がったとき | 暫定球と宣言する | 捜しに戻った回数 |
| 前日 | 持ち物と出発時刻を決める | 朝に慌てた場面 |
| ミスの後 | 次の1打だけを決める | 落ち着いて選べたか |
振り返る対象をスコアだけにしないのが、この表のねらいです。
迷って立ち止まった回数が減っていれば、同じスコアでもラウンドの中身は変わっていると思います。



今夜のうちに、持ち物と出発時刻だけ決めておこう。
今日できるのは、次のラウンドの持ち物をバッグに入れるところまでかもですね。
朝イチの1打は、18回のうちの1回として打ちにいってみてください。

